論文集 事前防災“持続力と回復力” Collection of papers:Sustainability and Resilience
東京都江東5区における民間企業の立地特性と水害対策の動向に関する調査研究 東京都江東5区における民間企業の立地特性と水害対策の動向に関する調査研究
著者:
川口 直也・畔柳 昭雄・菅原遼 / 所属:
日本大学
出典:沿岸域学会誌,Vol.33 No.1, pp.63-68
(Journal of Coastal Zone Studies)
本研究では,昨今の台風や集中豪雨等に伴う洪水災害の頻発から,都市部においても大規模水害の発生が懸念される現状を受け,海抜ゼロメートル地帯が広がる東京都江東5区に着目し,行政の対策の現状を把握した後,当該区内に本社機能を置く民間企業の大規模水害を想定した水害対策の動向を捉えた。その結果,江東5区に本社機能を置く民間企業の8割以上が浸水想定区域に立地しているものの,行政側対応では各区の実施状況に差異がみられ,対策を講じている区に関しても受動的な取り組みに終始していた。また,企業毎の対策では,対策を講じている企業は一部に留まっており,浸水リスクに応じた対策が講じられていないことを明らかにした。こうした現状を受け,民間企業の水害対策構築手順を提案した。
本研究では,昨今の台風や集中豪雨等に伴う洪水災害の頻発から,都市部においても大規模水害の発生が懸念される現状を受け,海抜ゼロメートル地帯が広がる東京都江東5区に着目し,行政の対策の現状を把握した後,当該区内に本社機能を置く民間企業の大規模水害を想定した水害対策の動向を捉えた。その結果,江東5区に本社機能を置く民間企業の8割以上が浸水想定区域に立地しているものの,行政側対応では各区の実施状況に差異がみられ,対策を講じている区に関しても受動的な取り組みに終始していた。また,企業毎の対策では,対策を講じている企業は一部に留まっており,浸水リスクに応じた対策が講じられていないことを明らかにした。こうした現状を受け,民間企業の水害対策構築手順を提案した。