論文集 事前防災“持続力と回復力” Collection of papers:Sustainability and Resilience

水害時の医療継続への課題とその対策~科学的根拠に基づいた「タイムライン防災計画」策定と災害時情報共有システム開発 水害時の医療継続への課題とその対策~科学的根拠に基づいた「タイムライン防災計画」策定と災害時情報共有システム開発

著者: 角 哲也 佐山敬洋 鳥山亜紀 長谷川夏来 / 所属: 清水建設 設計本部
出典:日本看護協会 会誌「看護」2023年4月号掲載

 

地球温暖化により水害が激甚化する中、水害タイムライン(以下TLと呼称)が着目されている。災害時にも入院患者の命を守るとともに、被災により増える傷病者へ医療を提供するため、その機能を途切れさせてはいけないのが、病院である。筆者らは、そのような特性をもつ病院で本当に役に立つTL策定方法の構築を目的に、京都大学防災研究所と共同で、令和2年7月豪雨で被災したJCHO人吉医療センターのTLの策定を支援し、訓練や実運用をもとにその効果を検証した。
さらに、デジタル技術を活用してリアルタイムに情報共有をはかる「院内MCP支援システム」の開発も行った。多くの医療施設において、災害時の医療継続に関する情報は、災害対策本部に並べられたホワイトボードに手書きで記載して共有しているが、情報の収集・分析に手間取り、本部が迅速に高度な判断をするのが難しいことが課題であった。これを解決することを狙った。

地球温暖化により水害が激甚化する中、水害タイムライン(以下TLと呼称)が着目されている。災害時にも入院患者の命を守るとともに、被災により増える傷病者へ医療を提供するため、その機能を途切れさせてはいけないのが、病院である。筆者らは、そのような特性をもつ病院で本当に役に立つTL策定方法の構築を目的に、京都大学防災研究所と共同で、令和2年7月豪雨で被災したJCHO人吉医療センターのTLの策定を支援し、訓練や実運用をもとにその効果を検証した。
さらに、デジタル技術を活用してリアルタイムに情報共有をはかる「院内MCP支援システム」の開発も行った。多くの医療施設において、災害時の医療継続に関する情報は、災害対策本部に並べられたホワイトボードに手書きで記載して共有しているが、情報の収集・分析に手間取り、本部が迅速に高度な判断をするのが難しいことが課題であった。これを解決することを狙った。

 

 

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