論文集 事前防災“持続力と回復力” Collection of papers:Sustainability and Resilience

荒川下流域における洪水災害と地震災害の地域脆弱性に関する研究 -東京都区部・荒川沿川東部8区を対象として- 荒川下流域における洪水災害と地震災害の地域脆弱性に関する研究 -東京都区部・荒川沿川東部8区を対象として-

著者: 坪井塑太郎 / 所属: 社会安全技術研究所・人と防災未来センター・帝京大学

 

本研究は,東京東部に位置する区部のうち,荒川下流域の沿川8区を主対象として,同地域における地域構造を考慮しながら,「洪水災害」と「地震災害」の双方から既往の災害史を概観し,時系列での変化と対応および課題の検討を試みたものである。「洪水災害」では,浸水面積や浸水棟数の減少がみられた一方,床上浸水率の上昇など,激甚性が高い状況がみられた。また,「地震災害」では,行政主導により耐震化や不燃化改修等が進められているものの,依然として,木造密集市街地の集積がみられることから相対的な地域危険度が高い状況が存続していることが明らかになった。近年の災害リスクマネジメントにおいては,「防災」から「減災」方向へシフトしており,今後に向けてはソフト面で災害や防災を伝える既往の知見や方法論を継承しながらも,「新たな手法」での取組みも求められていることを示した。

本研究は,東京東部に位置する区部のうち,荒川下流域の沿川8区を主対象として,同地域における地域構造を考慮しながら,「洪水災害」と「地震災害」の双方から既往の災害史を概観し,時系列での変化と対応および課題の検討を試みたものである。「洪水災害」では,浸水面積や浸水棟数の減少がみられた一方,床上浸水率の上昇など,激甚性が高い状況がみられた。また,「地震災害」では,行政主導により耐震化や不燃化改修等が進められているものの,依然として,木造密集市街地の集積がみられることから相対的な地域危険度が高い状況が存続していることが明らかになった。近年の災害リスクマネジメントにおいては,「防災」から「減災」方向へシフトしており,今後に向けてはソフト面で災害や防災を伝える既往の知見や方法論を継承しながらも,「新たな手法」での取組みも求められていることを示した。

 

 

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