論文集 事前防災“持続力と回復力” Collection of papers:Sustainability and Resilience

オランダにおける関係者協議を通じた河川改修事業と都市計画の相互調整プロセス - Room for the River Programme”Dike Relocation Lent”における地区の計画とデザイン – オランダにおける関係者協議を通じた河川改修事業と都市計画の相互調整プロセス - Room for the River Programme”Dike Relocation Lent”における地区の計画とデザイン –

著者: 山澤 卓也*1 ・山崎 潤也*2 ・似内 遼一*3 ・真鍋 陸太郎*3 ・村山 顕人*3 / 所属: *1 鹿島建設株式会社 *2 名古屋大学  *3 東京大学

 

水害が激甚化する中、治水事業が水害からの防御という枠を超え、都市空間を計画・デザインする契機となることが重要とされる。現在、両分野を統合する実践的な計画論の構築が求められている。本研究はオランダの河川改修事業RvdR DTLのケーススタディを通じ、都市部において河川整備・都市計画を統合した空間を計画したプロセスを明らかにした。調査の結果、本事例の基本原則が、河川改修事業の受益地区・負担地区を一致させることだったことが明らかとなった。具体的な計画プロセスの中では、目指す空間像を言語化した「ビジョン」、諸条件のもと計画を空間化した「デザイン」の結果を、計画の前提となる数値基準等である「プログラム」にフィードバックする作業があり、時に関係者に対して上位計画等の変更を要望することで、河川改修と都市計画の関係を相互に調整したことが明らかとなった。他の流域にも適用可能な計画論の構築に向け、ケーススタディを蓄積する必要がある。

水害が激甚化する中、治水事業が水害からの防御という枠を超え、都市空間を計画・デザインする契機となることが重要とされる。現在、両分野を統合する実践的な計画論の構築が求められている。本研究はオランダの河川改修事業RvdR DTLのケーススタディを通じ、都市部において河川整備・都市計画を統合した空間を計画したプロセスを明らかにした。調査の結果、本事例の基本原則が、河川改修事業の受益地区・負担地区を一致させることだったことが明らかとなった。具体的な計画プロセスの中では、目指す空間像を言語化した「ビジョン」、諸条件のもと計画を空間化した「デザイン」の結果を、計画の前提となる数値基準等である「プログラム」にフィードバックする作業があり、時に関係者に対して上位計画等の変更を要望することで、河川改修と都市計画の関係を相互に調整したことが明らかとなった。他の流域にも適用可能な計画論の構築に向け、ケーススタディを蓄積する必要がある。

 

 

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